Mostly, this is diary.
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fra cafe2

パリの日本人
2日目の夜、計らずも友達の友達(赤の他人)の家に泊めて貰った。
私の不手際で宿泊の手配が1日分だけだったのだ。
でも幸いにも、ご厚意で止めていただいた上にパリ生活をちょっと堪能できた。

連れの日本人と パリジェンヌの歩くこと歩くこと。
また彼女達、身長が170㎝を超えほっそり痩せた体型で非常にジムネスティックだった。
体力には自信があったのだが、背負っていたリュックサックだけのせいではなく完全に私が劣っていた。

一日中歩き通し歩いて、何本水を飲んだことか。
ヨーロッパの女性が大きめのペットボトルを持ち歩いている理由が良くわかった。
頼むから休ませてくれ...。
そういって休んだカフェで飲んだ冷たい飲み物のおいしかったこと。
ふと見上げると天井に自分たちの姿が写っていた。
自分たちの記念写真をとってみた。

そういえば気になることがあった。
パリで日本人を見かけることは少なくない。
しかし何気なく振り返ったその視線の先に何処かで見たような人がいたのだ。

炎天下、懸命に歩き回ってる内に蜃気楼を見た(気がした)。
何か耳がとらえたような気がした。
日本語(?)

「...一体どこへ行くんだ。もう勘弁してくれ。

「ホント、何考えてんだ。どこいくんだ。」

「何か...こっち見ていないか?」

一体どうしたことだろう。
1人は180㎝はあろうか暑いのに洒落た黒い帽子をかぶって趣味の良いストライプシャツとジーンズを着ている、1人は170㎝にとても届かないバサッと手頃な値段のシャツとチノを身につけた日本人達だった。
友人にしては少しおかしい取り合わせだな...。

「What's wrong? 」

「Nothing, but I found Japanese. They are everywhere.」

「ばれたか...もうやめよう。もう疲れた。頼むから歩き回るのはやめてくれ。何かおごるから。」

ばれたかって、ばれるも何も丸見えなんですけど。
考えながらも歩くのはやめない。
彼らは一体何しに来たんだろう。
そういえば前にパリがどうとか...。
背の高い方が頼むといわんばかりに追いかけてくる。

「待てよ。誰だかわかってるんだろう。」

「心当たりが無いわけではありません。そういえば以前に『パリへ行かないのか?』と言っていましたよね。」

「ばれてる。おーい、ばれてるぞ。」

ショウウインドウに映る影を見ると、背の高い方が後方に声をかけている。
低い方は隠れているようだ。

「どうして振り返らないんですか。」

「さあ。どうしてでしょう。私にもわかりませんが、とりあえず急いでいることだけは確かです。」

「日に焼けますよ。」

「はい。ある程度覚悟の上ですし、焼けても見たい物は見たいです。」

「見たい物って何ですか。会いたい人とかはいないんですか?」
会いたいといえば、会いたい人が後ろに立ってる。
どうしてこうもタイミング良くここに立っているんだろう。

「基本的に建築物に興味がです。もちろん、いい人がいたらあってみたいですね。」

「誰ですか?」

「さあ、知ってるフランス人は限られておりますし。特に連絡も取っておりませんので誰にも会わないんじゃないでしょうか。」

「じゃ、後ろに立ってる俺はどうなんだ。」

「かっこよさげな今時の日本人じゃないですか。もてそうで何よりですね。」

「おいっ。」

「あの...新手のストーカーですか? 先に行ったお嬢さん達はひっかからないと思いますけど、一応聞いてみます。」

'Hey, would you like to drink something? They want you to treat some, only if you want to.'

'No thank you.'

彼女たちはこともなげに言った。

「せっかくのお申し出ですが、いらないそうなのでお断り申し上げます。すみません。」

「俺はおまえに聞いてるんだ。おまえはどうなんだ。」

「休みたいのは山々なのですが、さっき休んだばかりで...これ以上遅れるとついて行けなくなるので、私は行かせていただきます。では。」

「あなたは僕たちが誰だかわかって言ってるんですか?!」
どうして怒っているのだろう。
いつものこの人とは様子が違う...。
何かがおかしい、何かが。

「たぶん。でも、もうついてこない方が良いと思いますよ。」

「ついてこいっていったり、ついてくるなっていったり。わけわかんないよ。どうにかしてくれよ。」

どういうことだろう。
それを言ったとすれば、3月。
一生懸命考えて話したから多少の矛盾はあるかもしれない。

「もしかしたら...ついてくればわかる。あるいはついてきて何かをやめさせて欲しいと言ったのではなかったんでしょうか。私の記憶が確かならですけどね。でも、もう遅いですね。来るなと言ってもここにいると言うことは最後まで来るんですね。残念です。私は自分でも気がつかなかったのですが、意外にあなた方が好きだったようです。では、さようなら。」

「いや。ついてこいって確かに言った。俺は重要な用事があってわざわざ日本から来たんだぞ。」

「...そうかもしれない。見ることがゴールというわけではないから。」

「待て。どういう意味だ!!」
物陰から背の小さい方が飛び出してきた。
背が低い分、人一倍大きい声が追ってきた。

「ちなみに今日は何もありません。帰ってゆっくり休んでください。明日はカルティエ財団から昼過ぎには新凱旋門に行くでしょう。必要ならそこで会えますよ。たぶん何もないと思いますが、それ以上日に焼ける必要はありません。」

「本当だな?...無駄足だったな。俺は帰る。」
踵を返してその背の高い彼は言った。

「...俺は焼けても良い。」

「...そのままそれぞれ帰るべき所に帰ってくれればいいのに。じゃあ。」

「待て。何があるんだ!!」

「街? 古くてちょっと気のきいてる観光向けの街。建築もある。」
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