Mostly, this is diary.
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「話せばわかるって言うけど、どうかな? 話せば話すほどお互い印象が悪くなりそうだから...もういいんじゃない?」
「ああ、いい印象を持ってほしいんだ?」
黒髪は言う。
なんか馬鹿にされてる?...

「いいえ、これ以上嫌いになりたくないだけ。お互い第一印象最悪で、まあいいんじゃない。
きっとみんなは建築できるでしょうし、それを見て尊敬させていただくことにするから。
じゃあっ。」
一刻も早くこの場を立ち去るんだっ。
何歩か歩いたところで、また声がかかる。

「そうやって会話を避けるんだ?」
そういう黒髪もこっちを向かない。
なんなんだろ。

「...ええ、これ以上衝突したくないんで。」
今度は私も後ろ向いたまま、一旦立ち止まってで話す。

「振り返りもしないんだ?」

「ええ、さっきからそちらも関係ない方向むいて話してるから丁度いいでしょ?」


「...じゃあ、試しにこっち向いてみませんか?」

イライラを極限まで抑えて振り返ると黒髪君は横向きになって顔半分が見えた。
怒りは少し収まる。
でも思い切り下向いてるなら、どこ向いていても変わらないし。
私はそのまま背中を向けて立ち去ろうとする。

「見ました。じゃあさようなら。」

「えっ...そんなに嫌ですか?」

「そうですね。そうとってもらって結構です。どっちかっていうとさっきの説明どおり、これ以上嫌いになりたくないんで帰るんですけど。...ちなみに、また後ろ向いてもらって結構ですよ?」


しかし結局頑固に粘られてその場で話し込んでしまった。
彼らが挨拶しないのは茶髪君によると 『安く見られないため、馬鹿にされないため』 らしい。

「そうかもしれないけど挨拶くらいしたっていいんじゃない? 挨拶してくれたからって私は馬鹿にされてると思わないし、むしろ感じいい人だな~と思うけどな~。一般的にもそうでしょう。
まぁね、私の意見なんて関係ないでしょうしお好きにどうぞ~?」

「そうですね。関係ないですよね。」
茶髪君はうそぶく。

「でも確かに挨拶はしたほうがいいな。うん。」
黒髪は反論する。

(結局、彼らはそれ以降...最初はぎこちなく、徐々にスムーズな挨拶をみんなにするようになっていった。空気扱いされることもなくなっていった。)


茶髪君は25才。
いわゆる高専卒業後アメリカやイギリスに語学留学、理数が得意。
『恋人は専攻』 と豪語する。
自分スタイルにポリシーがあるようだった。
すでに黒髪君と意気投合して心酔している様子。

一方、黒髪君は構造で有名な大学卒業の後、王手ゼネコンに在籍しどうやら相応の資格も取得済。
実家で家族経営の建築事務所を継ぐ予定だという。

「(黒髪君は)もう勉強の必要はないんですよ。ここにはお嫁さんを探しに着たんです。すごいと思いませんか?」

「そうすごいね~。当然、ヨーロッパまで探しに来たんだから外国人をつれて帰るんでしょう? すごいね~!勇気あるよね。」
嫌味などではなく本当に感心していた。

「もういい。見つけたから。」

「えっっ?! 早。もう見つけたの??」

「俺、日本人でいい。」
日本人は数人いて日本人女性はもう一人いる。
早いなあ...ツワモノか。
そんなこんなで強制的に自己紹介もしなければならなくなり、至極簡単に自己紹介をした。
「まぁ...詳しくはまたみんなの前でしなきゃいけないでしょう? こんな感じでいいでしょ。」

「...で、出身はどこなんです?」
黒髪君は斜め後ろ向きに背中を向けて座ったまま聞いてくる。

「いやあ、単なる田舎ですから...。なにか言わないと不都合でも?」
普段こんなきついことを私は言わない。
相手が不躾な態度だから、それに応じてきつく対応している。

「聞いてるんだから答えてくれてもいいんじゃないですか? それとも言えない様な所ですか?」
黒髪、なんだその押しの強さ...。

「...言えない様な所ってどこでしょうか? 逆に聞きたいですよね。 人に聞く前に自分はどこから言おうとは思わないんですね~?」


結局お互い関東近郊出身であることがわかる。
しかし決して都内でもなければ関東でもなかった。
内容としては、意地を張るような事実ではない。

黒髪君の押し付けがましいような、横柄なその態度が至極気に障ったのだ。
それは心配の種だった。


もしも、黒髪君が私の知り合いだったのなら横柄な態度の理由もわかる気がする。
もしも、過去に黒髪君と私が旧知の間柄なら、ああいうものの言い方もありえる。
その時、私はどんなに思い出そうとしても接点が思い当たろうはずもなかった。

















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